2017年04月10日
ビジネスのグローバル化が進む中、採用活動も、国内だけでなく海外まで視野を向けて行う必要が出ています。ここでは、海外で働く人を迎える際の注意点を見ていきましょう。
海外人材採用、4つのマトリックス
まずは、「日本の拠点で働くのか」「国外の拠点で働くのか」という働く場所による軸と、「外国人を採用する」か「日本人を採用する」のかという国籍による軸の4つのマトリックスに分けて考える必要があります。
1.日本の拠点向けに日本人を採る
現在、留学や就職などで国外にいる日本人を、日本の拠点向けに採る場合。
日本の本社に入社して、後に駐在員として外国に赴任させる場合も含みます。
この場合は、基本的に国内の選考活動と同様に考えてよいでしょう。
直接面談ができない場合は、適宜スカイプなどを使って選考していくという柔軟さも必要になります。
2.日本の拠点向けに外国人を採る
外国人を日本で採る場合、入国条件や在留資格を満たしているかどうかがまず重要です。
外国人が日本国内で働くには、就労可能な在留資格が必要です。
在留資格には、「人文知識・国際業務」「技術」「技能」など27種類あります。
日本人の配偶者ビザや永住、定住ビザを所持している一部の外国人を除き、会社側は就労ビザ申請や更新のサポートが必要になります。
社内にこうしたサポート体制が整っているかどうかも確認しなくてはいけません。
3.国外の拠点向けに日本人を採る
海外の現地法人で日本人を採る場合、ここでも大切なのは、その国に滞在・就労するためのビザの取得です。
国によっては、職歴や年齢、所得などに制限がある場合があります。
せっかくよい人材が見つかり入社が決定しても、ビザが下りなければ就労することができません。
人材紹介などを通じて選考するときなどは特に、条件を満たす人材を選ぶことが必要です。
4.国外の拠点向けに外国人を採る
国外の拠点向けに外国人を採る場合、日本の選考活動とは異なる点が多々発生するでしょう。
経済成長の著しいアジアなどは、給与水準が年々上昇しています。
シンガポールや香港ではすでに、一部で日本人の給与を抜くようになっているほど。
よい人材を迎えるためには、より高い給与を提示しなくてはいけません。
選考は本社主導で行うよりも、その国の肌感覚がわかっている現地法人に任せたほうがうまくいく場合も多いようです。
海外の習慣や考え方にも合わせる
グローバル化で先行する欧米企業や、成果主義を重視する中国・韓国企業などは、日本企業より高い給与を提示しているといわれます。
より高い給与やポジションを求めてジョブホッピング(短期間での転職)もいとわないマインドを持つグローバルな社員を迎えるには、こうした海外の習慣や考え方に合わせることも時には必要です。
グローバル人材に必要なこと
事業の多角化、グローバル化を進めるためには、国際感覚を身につけた人を迎える必要があります。
グローバルに活躍するためには、働く国の内情に詳しく、現地に人脈を持っている必要があります。
会社の5年後、10年後を見据えて、グローバルに活躍できる人材採用に取り組んでみてはいかがでしょうか。