2019年08月29日
近年、日本においても規制緩和や産業構造の変化により、政策的に雇用の流動化が促進され、転職市場が活況を呈しています。
しかしながら、「35歳転職限界説」が流布するなど、企業の中核を担うミドル世代の転職はたいへん難しいものとみなされていました。はたして現代においても、その神話は健在なのでしょうか。もちろん転職が難しい人もいますが、十把一絡げに転職は難しいと断じてしまってよいものなのでしょうか。
ミドル世代の転職が本当に難しいのか。転職が容易であるとすれば、それはどのような人材なのか。これについて人材業界の視座から解説していきたいと思います。
企業におけるミドル世代の需要増
ビックデータを活用した統計学的手法によるマーケティングや機械学習のビジネスへの応用が流行する昨今、情報通信技術の進歩による企業の技術革新に起因する事業内容の変化および少子高齢化による若年労働人口の減少。
そして新卒一括採用、終身雇用を前提とした人材育成システムの崩壊が示唆され、ひとつの会社に勤め続けるという人生設計に疑問を抱く思潮が優秀なスキルを有する若手世代を中心に広がっています。
従来ミドル世代の中途人材は従来の自分のやり方に固執して新しい環境に適応できないのではないかと考えられ、転職市場においては企業から敬遠される傾向にありました。
しかし、優秀な若手社員がなかなか定着しないことによって、今後は中途入社の間口がミドル世代にひろがっていくのではないかと考えられます。
以前はミドル世代が中途採用で入社をしても企業の中枢を担う役職に就くことは珍しく、企業風土に明るい生え抜きの社員が優先的に役職に就き、既存の事業を安定的に展開させていました。
しかし、このような人材が減少することが予見される昨今、経営の中枢を担うような経験豊富なミドル世代の転職市場における需要は、ますます高まっていくことでしょう。
需要ある人材とは
従来よりもミドル世代の転職が容易になっていく社会的傾向にあることを述べていきましたが、それは若年優望株の未定着が主因です。
ですので、企業は優秀なミドル世代の採用にも積極的になっていくと考えられます。
激動する変化の時代にあって、社会構造の変化の荒波を乗りこなしてきた優秀なエグゼクティブ層は自身をとりまく環境の変化にも柔軟に対応することができ、これまで自身が培ってきた知見や実績を活かして転職先の企業に新しい価値を付加していくことを期待されているからです。
ゆえに、転職市場においてミドル層に期待されていることは体系化された高度な専門的スキルや、これまでのビジネス経験そしてそれを裏付ける実績です。
簡潔に言うとミドル世代になっても勤勉であり、成果を出し続けてきた人材こそ、企業から求められています。
優秀なミドル世代はどこにいる。エグゼクティブサーチ活用のすすめ
現在日本の企業をとりまくビジネス環境はめまぐるしく変化しています。
企業は人間の叡智の果実である科学技術の急速な発展や、グローバル化の進展に対応していかなければなりません。
そのために時代に即した新規事業の展開を計画したり、これまでの事業内容の見直しや改革を行っていく必要があります。
これらを成功させるためには、自社に新しい知見をもたらす優秀なミドル人材の獲得が急務です。
それでは、そのような人材はどこにいるのでしょうか。
自分で発掘するのも良いですが、日本には「餅は餅屋」という言葉があります。
優秀なエグゼクティブ採用を専門に事業を行っている会社があります。
それがエグゼクティブサーチです。
こうした「餅屋」に人材採用を依頼することにより、優秀な人材を効率的に迎えることができます。
優秀な人材は現状の待遇に満足している方も多く必ずしも転職に前向きであるとは言えません。そうした人材にはたらきかけて、口説き落とすのがエグゼクティブサーチの仕事です。
ゆえに優秀で実績のあるミドル世代ばかりが対象になるので効率的に採用ができます。
まとめ
第一にミドル世代全体をとりまく転職市場の状況について述べました。
企業はミドル世代の中途採用に注力しはじめ、従来よりも転職は容易になる傾向にあると考えられます。
第二に需要の集中するミドル層とはどのような人材なのか検討しました。
変化に適応していくことのできる優秀な人材に需要が集中していることを説明しました。
企業に価値を付加していくエグゼクティブ層に注目しました。
他社で実績を積んできたエグゼクティブがその経験を活かして新規事業の立ち上げや社内改革に携わることで、企業は更なる飛躍を遂げることができると述べました。
第三にミドル世代の実績あるエグゼクティブを企業が採用するには、どこに依頼をすればよいのかを説明しました。
専門家集団であるエグゼクティブサーチに依頼することが効率的な採用に繋がります。