2017年12月11日
転職回数が多い人に対して、どのようなイメージを持つでしょうか?
多くの人が、
「仕事をすぐやめてしまう、責任感がない人。仕事が続かない人。」
「仕事の能力に何か問題があるのでは?」
「転職しすぎて仕事のスキルが蓄積されていないに違いない」
など、マイナスのイメージを持つのではないでしょうか?
しかし、実は、そうとは限らないのです。
転職回数が多くてもヘッドハンティングされる、優秀な人材も中にはいます。
転職歴多数でもヘッドハンティングされる人が持つ特徴とは、どのようなものなのかを見ていきましょう。
視野が広く柔軟な思考を持つ
何度も転職をしているのにヘッドハンティングされる優秀な人は、総じて視野が広く柔軟な思考を持ち合わせています。
その理由として、いろいろな職場を経験して多くの人間関係を持ち、様々な仕事のやり方を経験しているということがあります。
ヘッドハンティングする側としては、能力の高い実力者が欲しいと考えている一方で、自社の仕事のやり方を理解し、新しい人間関係に素早く溶け込んでほしいとも考えています。
ところが、転職したことがない人は一種類の仕事のやり方や人間関係のあり方しか知らないため、新しい職場に適応しにくい傾向があります。
「このやり方で今までやってきた」「これ以外のやり方を知らない」という人の考え方を変えるのは、非常に難しいものがあります。
まして、前職で成功し仕事の実績を多く残した人は、「このやり方でやれば絶対に利益が上がる」「この方法でなければ、効率良く仕事ができない」という自信があります。
そのため、他のやり方に移行することは、そう簡単にはできないのです。
一方で、転職回数が多い人は、複数の仕事のやり方を知っていますし、何度も新しい環境に適応した経験があります。
そのため、様々な仕事のやり方や環境に適応する方法を知っているのです。
多様な職場を経験してきた中で、幅広い視野を獲得し柔軟に対応できる対応力を持っています。
「転職慣れ」していると言うこともできます。
そのため、転職回数が多い人は、実力を買われて条件の良い職場へ移っていくヘッドハンティングという形に適しているとも言えます。
コミュニケーション能力が高い
転職回数が多い人は、過去に様々な仕事や環境に適応してきた経験があるため適応能力が高くなっていますが、転職のたびに適応していくために最も重要な能力が、コミュニケーション能力です。
ずっと同じ環境で働き続けるのであれば、周りの人間はみんなあなたのことを良く知っていますし仕事のやり方も一緒ですから、あまり難しいことはありません。
しかし、転職して環境が変わるとなると、人間関係はリセットされ仕事のやり方も大きく変わります。
書類はどこにあるのか、どのように申請すれば良いのか、どのような顧客がいるのか、どの顧客が要注意なのか、上司や同僚はどのような人なのか、どのように仕事上の意思決定がなされるのか、だれを通せば話がスムーズに進むのかなどなど、転職前と同じ仕事をするのであっても職場が変わるとすべてのことが大きく変わります。
その変化を受け入れるためには、新しい職場の同僚や上司としっかりコミュニケーションを取らなければなりません。
さらに、職場が変わって人間関係が変わると、仕事を進める為に周りの人たちとの信頼関係を一から構築しなければなりません。
転職してからいち早く新しい職場の人に受け入れられるためには、高いコミュニケーション能力が必要不可欠なのです。
転職を繰り返してきた人は、何度も新しい人間関係を一から築き直してきた人たちです。
そのため、高いコミュニケーション能力を持っており、それがヘッドハンティングする側にとっても非常に魅力的な能力になるのです。
挫折を知っている
転職を重ねている人が持つ優れた点として忘れてはならないのが、「挫折経験がある」ということです。
もちろん、一つの会社に長く勤めている人の中にも多くの挫折を経験した人がいるかもしれませんし、何度も転職している人の中にも挫折を経験していない人はいるでしょう。
転職回数が多い=挫折を経験しているとは一概には言えません。
しかし、転職回数が多い人は仕事に失敗した、人間関係の悪い職場にいて苦労した、ブラック企業に勤めた経験があるなど、様々な挫折経験を抱えている人が多いように思われます。
そして、その経験を糧に精神的に強くなった人や理不尽なことへの対応スキルを身に着けた人、人の苦労に共感できる人は、転職した後に活躍できるのです。
例えば、挫折経験がある人の方が人間的に一回り成長できていることが多く、人間関係をそつなくこなすことができます。
また、大きな仕事の失敗を経験したことから危機管理能力やトラブル対応能力が身に着いています。
失敗した経験があるということはかなり大きな財産で、少しの失敗なら恐れずにチャレンジングに前に進むことができるというのも、大事な点です。
逆に、挫折経験が無く順調に来てしまった人は、失敗するのが怖いためチャレンジできない、一度失敗しただけで後ろ向きになってしまうなど、精神的に弱い傾向があります。
また、失敗体験がないため危機管理能力に乏しい可能性があり、大きな仕事を任せられないと感じることもあるでしょう。
このように、転職回数の多さは、必ずしもネガティブな要素ではありません。
選考時に転職回数のフィルターをかけてしまうことで、優秀な人材を逃してしまう可能性もあります。
ヘッドハンティングをする際には、転職回数の多少に囚われず、一人一人の人材を見極める目が求められます。